司法書士2.0

時事に関するニュースなどを司法書士業務に関連付けて考察したり、普段の業務を振り返りながら、一歩先の司法書士を目指していくブログです。

司法書士&シリアルアントレプレナー2

さて、前回お話したとおり、シリアルアントレプレナーの信頼をどうやったら得ることができるのでしょうか?

sihoushosi20.hatenablog.com



もちろん、登記などの手続きや、法律構成などはしっかりと行わなければならないのはいうまでもありません。


でもそれだけでよいのでしょうか?


もし自分がそのように連続企業している立場だったらということを考えてみましょう。
おそらく、すでに司法書士や税理士といった士業は周りにたくさんいるはずです。
その中で、どのような司法書士を選ぶでしょうか?

「しっかりと仕事をこなす」だけの司法書士では足りないような気がしますよね。。。。



では、何が必要なのでしょうか?



それは、、、



相手の事業をよく理解して、良い方法を提案する




ということです。



聞いてみると当たり前のような話ですよね。
でもこの当たり前が、なかなか(とくに新人のうち)できないものなのです。

司法書士はどうしても、お客さんの話を「登記」の視点から聞いてしまいがちです。





例えば分かりやすい事例でいうと、お客さんが新規事業を行うのに新会社を設立するとします。




事業内容を聞いてみると、


「インターネットで商品を売りたい」
「投資業もやりたいので会社目的に入れてほしい」

とのことでした。





これをそのまま、登記の「目的」に入れ込むと、、


1.インターネットによる通信販売事業
2.投資業


などということになりそうです。





でも、これでは言われたことをそのままこなしているだけで、司法書士側の提案は一切入っていません。
もう一歩進んで、お客さんの事業の内容や今後の展開を聞いてみると、


しばらくは、商品の販売を専門にやりたいが、事業が軌道にのったら自社のオリジナルグッズを制作して販売したい。
場合によっては、海外での販売展開もあるかもしれない。
また、中古品を仕入れて販売する可能性もある。
「投資業」というのは、自社で得た利益を、投資信託などで運用したいから入れてほしい。
尚、今後は銀行からある程度融資を受けながら、事業を展開していきたい。


ということでした。




そのようなことを踏まえると、司法書士側から提案する目的は、


1.インターネットによる通信販売事業
2.オリジナルグッズの制作、販売、輸出入
3.古物の売買


といったような内容になります。(※あくまで一例です)




「古物の販売」は将来的に中古品を扱う場合、古物商許可が必要になる可能性があるので、今のうちに入れておいた方が良いですし、
「投資業」に関しては、自社の利益を運用するだけであれば、そもそも目的に入れる必要が無く、逆に入れてしまうと「金融業」と見られてしまう場合があり、
銀行からの融資が受けられなくなってしまう可能性がありますので入れない方がよいというアドバイスができます。



上記はあくまで簡単な事例ですが、何を言いたいかというと、お客さんの事業内容をきちんと把握できればいろいろな提案ができるということです。
逆に、お客さんの事業内容をあまり把握しないまま手続きだけ進めてしまうと、後で困ることが出てきてその時点で信頼を失ってしまいますし、提案も的を射ないものになってしまうでしょう。



シリアルアントレプレナーに限らず起業家は、こういった的を射た積極的な提案を好む傾向があります。
また、自社の事業内容をきちんと細かく把握してもらうことは、嬉しいことでもあります。



司法書士としては、シリアルアントレプレナーの心に響く対応をしたいものですね!